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NAOHIRO SAWAMURA
architects atelier



2016/12
旭川市7条通り7丁目買物公園通り面した小さなチーズ工房
気さくな御夫婦と子供たちが迎えてくれます
施主は東北で働き住宅を建て家族と幸せに暮らしていた。
二人目の出産を控え、奥様は故郷である旭川に里帰りしていた2011年3月11日、東日本大震災がおきた。
先が見えない状況で原発の影響を懸念し、奥様と子供達は旭川に留まり御主人は東北で1人家族を待つ日々が続き、悩んだ末に家族で旭川に移住することを決断された。そして御主人が長年培ってきたチーズ職人としての経験を活かし「旭川の街中で製造する」・「毎日気軽に食べられるチーズ」をコンセプトにチーズ工房を開くこととなり、共通の知人からの紹介で建築家として関わらせて頂きました。
移住と新規創業、施主御家族にとって人生最大と言える転換期であり手探りの挑戦、金銭的負担をおさえつつ、お店の魅力を感じてもらえる雰囲気をどう創るか、バランス感覚が大切だなぁと感じながらプランを考えていきました。
旭川市内でもそう多くはないと思われる築50年を超える木造建物だったので、工房の衛生面はしっかり確保し、それ以外はできるだけ古さを感じてもらう計画にしたいと思い、古い梁はそのまま見せて補強をし、照明はLEDだけど裸電球をイメージできる物を使用して素朴な印象となるようにしました。
街中の小さなリノベーション、御夫婦の人柄に助けられ空間イメージに相乗効果が生まれていると信じています。
みなさん是非気軽に立ち寄って下さい。
夏場はソフトクリームもあります。
休日や夕方に行くと素直で活発な看板兄弟に出会えるかも。
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